活用例

2023.05.12

データ可視化によりオフィスの各エリアの使われ方を客観的に認識できた

概要

名前
コクヨ株式会社

Webサイト

サービス
コミュニケーションの場の見える化サービス Bamiel(バミエル)

利用部署
ワークプレイス事業本部ワークスタイルマーケティング本部ソリューション企画部
※新たな顧客提供価値を生む商材/サービスの企画・開発・現場推進支援部隊

利用場面
ワークエリア内の場所別に「そこでもっとも行う行動」を設定。
今回は「チームビルディング」「オペレーションワーク」「チームシンキング」の3つの行動が行われるエリアに対して『Bamiel』を1台ずつ設置し、それぞれの音環境・発生状態の測定を行った。

利用規模
自部署のワークエリア(9㎡程度)に3台

コメント提供者
風間 隼 様

コメント

導入前の悩みや課題、サービス導入のねらいは?
オフィス内の会議スペースや執務エリア、オープンなコミュニケーションエリアなど、様々な場所ごとに会話が発生している様子や賑わい度を可視化・データ化し各エリアの使われ方の実態を把握することで、よりコミュニケーションの向上に繋がるオフィスレイアウトのあり方・施策アイデアについて精度高い検討を進めていくため。
使ってみた感想は?
データを取る前は一般論として、会議やグループディスカッションを行うチームビルディング・チームシンキングエリアでは会話・賑わいが大きく、個人ワークが主であるオペレーションエリアではむしろ会話は少ない・賑わいは望ましくないと考えていた。

しかし、実際に『Bamiel』での測定データを可視化すると、チームビルディング・シンキング両エリアは利用時にのみ会話が発生している一方、オペレーションワークエリアでは2名以上の利用者がいる状態では時間帯に関わらず予想以上に会話が発生していたことが分かった。

このことから、「会話は少ない・賑わいは望ましくない」と考えていたオペレーションエリアにおいても日常的に自然な(平時の日常)コミュニケーションが発生することと同時に、会話を発生させる・させないための「適切なしつらえや施策」についてもいくつかのヒントを得ることが出来た。例えば、オペレーションエリアで発生していた会話は直接の人同士の会話ではなくWeb会議で発言していて発生した可能性も考えられ、よりWeb会議や個人作業に集中したいワーカーのために、仕切りやローパーテーションを設置したブース席も設けることも有用ではないかと考えた。

『Bamiel』を用いて測定したデータを可視化できたことで、今まで可視化できず傾向が掴みにくかった、オフィスの各エリアの使われ方の実態を改めて客観的に認識することができたことが大きな収穫になった。

また、『Bamiel』は、会話内容は録音せず音の量と発生位置のみをデータ化している点、レコーダー本体も省スペースで親しみあるタマゴ型な点などから、執務中も特に社員に違和感も与えずにデータを収集することができた。

使い方で工夫した点は?
会話を発生させる「適切なしつらえや施策」として、デスクの配置や距離、空間の意匠・備品の配置に加え、オフィス内にコーヒーマシーン付きのカフェスペースの設置なども行いながら利用頻度や『Bamiel』による会話・賑わいの測定を行った。

特にコーヒーマシーン付きのカフェスペースにおいては、自部署社員の行動範囲の広がりや他部署社員との交流などが確認でき、会話を誘発させる仕掛けとしての有用性(気軽に誘い合って行ける場所としての利用)が、データからも確認できた。

また、弊社では『Bamiel』で測定した音環境データに加え、各エリアにAIカメラを設置し人数の自動カウントや画像による振舞いの確認、更に社員位置情報システムのデータとの重ね合わせにより所属部署・社員別の行動との突き合わせなど、音の賑わいがあった時に具体的に「何が、どのように起きていたか」について、より深い考察を行うことができた。

グラフ:2022/9/14 音活性度と人数を合わせた複合グラフ

グラフa チームシンキングエリア


グラフb オペレーションエリア


各グラフを見比べると、チームシンキングエリアは利用者がいる時に賑わいが発生しているのはもちろんだが、オペレーションエリアでも2名以上利用者がいる際に予想以上に賑わいが発生していることが確認できた。

今回の検証を通して、多くの収穫があったと同時に、検証方法やデータ解析にまだ改善の余地がある部分も多々あるので、それらの課題を解決していきながら引き続き検討・検証を進めていきたい。
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