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日比谷公園の「にぎわい」と「鳥の声」を見える化する 実証実験が完了

日比谷公園の「にぎわい」と「鳥の声」を見える化する実証実験が完了
〜にぎわいと鳥の声の可視化を実現し、生き物観察イベントも実施~

「日比谷公園向けにぎわい可視化システム」のイメージ画像

ハイラブル株式会社(本社:東京都豊島区、代表取締役CEO:水本武志)は、日比谷公園のにぎわいや鳥の声といった言葉ではない音声情報を見える化する「日比谷公園向けにぎわい可視化システム」の約1年間にわたる開発と実証実験が完了したことをお知らせします。

本システムは、聴覚障害のある方や鳥に詳しくない方を含め、誰もが公園をより楽しめる体験を提供することを目指して開発しました。日比谷公園内の“にぎわい”や“どの鳥が・いつ・どこで鳴いていたか”といった情報を見える化し、スマートフォンやディスプレイを通じて提供します。なお、本システムは2026年3月まで継続してご利用いただけます。


▶ 日比谷公園向けにぎわい可視化システムのリンク:https://hibiya.hylable.com/


実証実験の背景と目的

東京都では「バリアフリー日比谷公園プロジェクト」において、日比谷公園を年齢、性別、国籍、障害の有無にかかわらず、誰もが利用しやすく、楽しめる公園に進化させることを目指しています。また、2025年のデフリンピックでは、日比谷公園がオリエンテーリングの会場となり、多くの方が来園することが想定されます。そうした中で、東京都がスタートアップと協働で都政課題の解決を目指すピッチイベント「UPGRADE with TOKYO」の第37回テーマ「誰もが利用しやすく、楽しめる公園の実現~2025年デフリンピック大会を契機に~」において当社の提案が優勝したことを受けて、2025年6月まで実証実験を行ってきました。

▶ 関連するプレスリリース:https://www.hylable.com/news/20240930-2


取り組みの概要

取り組みの内容は以下のとおりです。なお、開発した「日比谷公園向けにぎわい可視化システム」は、当社が屋内向けの空間の会話活性度を可視化する技術「Bamiel (バミエル)」を屋外に活用したソリューション「Hylable for Parks(ハイラブル フォー パークス)」を基盤として、日比谷公園向けにカスタマイズしたものです。


■ 公園の音環境を24時間365日観測する計測装置の開発

日比谷公園の環境や電源状況に合わせて、防水対応や景観保護にも配慮した筐体や内部システムを開発し、公園内の2か所(草地広場・第一花壇)に計測装置を5台ずつ設置しました。


防水対応の計測装置

<防水対応の計測装置>


■ 「にぎわい」と「鳥の声」が見える可視化システムの開発

本システムの可視化は、「にぎわいモード」と「鳥の声モード」の2つで構成されています。
「にぎわいモード」では、現在のにぎわい(どの場所で多くの音が存在しているか)をヒートマップで表示します。また、2時間ごとに集計することで、にぎわっている時間帯を表示し、先週との比較も行います。
「鳥の声モード」では、日比谷公園で収録した鳥の音声などから学習した鳥の声識別AIを用いて、鳥の鳴き声から種類と場所を特定し、アイコンで表示します。また、1週間分の鳥の種類を集計することで、時間帯ごとによく聞こえる鳥を一覧で表示します。

▶ 日比谷公園向けにぎわい可視化システムのリンク:https://hibiya.hylable.com/


にぎわいモードの実画面

<にぎわいモードの画面>


鳥の声モードの実画面

<鳥の声モードの画面>


■ 鳥の声識別AIの構築

日比谷公園で収録した鳥の音声や鳥のデータベースからデータを収集し、鳥の声を識別するAIを構築しました。現在はシジュウカラやコゲラ、カワセミなどを含む34種の鳥に対応しています。

▶ 関連するプレスリリース:https://www.hylable.com/news/20250417/


■ 自分だけのオリジナル鳥観察ノートを作れる「バードカレンダー」の制作

本システムの開発・運用を進めるために日比谷公園で実施した鳥類調査に基づいて、月ごとに観察しやすい鳥や鳥に関する豆知識を掲載したカレンダーを作成しました。このカレンダーは持ち運びやすいA5サイズになっているので、鳥の観察結果を記録するノートとして活用できます。見つけた鳥の名前や日時を書き込んだり、本システムで使用している鳥のイラストのシールを貼ることで、自分だけのオリジナル鳥観察ノートを作れます。


A5判のバードカレンダーの画像

<バードカレンダー(A5判)>


鳥のイラストのシールの画像

<鳥のイラストのシール>


■ 本システムを活用したイベントの実施

当社と東京都市大学 北村研究室との共催で、システムを活用して日比谷公園の鳥を観察したり生態系について学ぶイベント「日比谷公園のにぎわいを知ろう!&生き物観察会」を実施しました。小学生から大人まで28名が参加し、アンケートの回答者全員が「また参加したい」と回答しました。

▶ イベントレポート・動画:https://www.hylable.com/blog/202503-2/


今後の展開

2025年6月を持って実証実験を終え、今後2025年7月から2026年3月まで、都の委託事業として引き続き、本システムを活用し、日比谷公園向け「にぎわい可視化サービス」として提供していきます。今後は、以下の展開を予定しています。

● システムの機能向上等によるコンテンツの充実
● 体験型イベントの実施


■ PRTIMESのプレスリリースへのリンク

こちら

■ 参考情報リンク

【システム関連】

● 日比谷公園実証実験特設ページ:https://www.hylable.com/hibiya2024/
● 日比谷公園向けにぎわい可視化システム:https://hibiya.hylable.com/

【プレスリリース】
● 東京都×ハイラブルの協働プロジェクトがスタート!誰もが楽しめる日比谷公園へ(2024.03.29):https://www.hylable.com/news/20240329-2/
● AI音環境分析技術Bamielで、日比谷公園の“にぎわい”と鳥の鳴き声を可視化!実証実験プロジェクトスタート(2024.09.30):https://www.hylable.com/news/20240930-2/
● 誰もが楽しめるインクルーシブな公園へ!日比谷公園の“にぎわい”をリアルタイムで可視化する ダッシュボードをリリース(2024.10.29):https://www.hylable.com/news/20241029/
● 日比谷公園の鳥の声を”見る”!「にぎわい可視化システム」の新機能「鳥の声モード」正式リリース〜日比谷公園の自然を視覚的に楽しむ新しい体験を提供~(2025.04.17):https://www.hylable.com/news/20250417/



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