現代のビジネスの環境において、コミュニケーションの質の向上は重要である。とくに、対面やオンラインが混ざりあった環境で会議・議論・相談といった日々のコミュニケーションを効果的に行うことの重要性はますます増している。シリーズ「会議が見える〜音環境分析でコミュニケーションを豊かにする〜」では、これまで7万人以上の話し合いを分析してきた音の専門家が会議を解説する。今回は、コミュニケーションにおける「言い方」の要素に焦点を当て、その概念について紹介する。
本記事は、ニッキンONLINE PREMIUMで連載中の記事の転載です。
※媒体社の許諾のうえ転載しております。
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コミュニケーションでやり取りされる情報とは?
私達がコミュニケーションをするとき、さまざまな情報がやりとりされますね。コミュニケーションの研究では、その主要な分類は3つあると言われています。言語・非言語・そしてパラ言語です。それぞれ以下のような意味を表します。
【言語】
コミュニケーションにおいて「言語」、つまり、言葉を使った情報の伝達方法はその中心になります。口頭での会話、書面でのメッセージ、メールやチャットなど、さまざまな方法でやりとりされます。言語は情報を伝える手段として有効です。これは、言葉の内容の情報なので伝わりやすいですね。
コミュニケーションにおいて「言語」、つまり、言葉を使った情報の伝達方法はその中心になります。口頭での会話、書面でのメッセージ、メールやチャットなど、さまざまな方法でやりとりされます。言語は情報を伝える手段として有効です。これは、言葉の内容の情報なので伝わりやすいですね。
【非言語】
言葉以外の方法を使って情報を伝達することです。たとえば表情やジェスチャー、視線、姿勢、座席位置などが非言語コミュニケーションで使われる情報です。これもコミュニケーションにおいてイメージがしやすいと思います。
言葉以外の方法を使って情報を伝達することです。たとえば表情やジェスチャー、視線、姿勢、座席位置などが非言語コミュニケーションで使われる情報です。これもコミュニケーションにおいてイメージがしやすいと思います。
【パラ言語】
パラ言語とは、言葉を話すときに伝わる、言葉以外の情報です。たとえば、発音の仕方やリズム、話す速度や音量、抑揚などがあります。これは、まるで言語のついでのように見えますが、実はとても重要な情報を伝えています。
パラ言語とは、言葉を話すときに伝わる、言葉以外の情報です。たとえば、発音の仕方やリズム、話す速度や音量、抑揚などがあります。これは、まるで言語のついでのように見えますが、実はとても重要な情報を伝えています。
パラ言語の重要性
本シリーズでは、さまざまな観点で「言葉の内容以外の情報も重要」と紹介しています。パラ言語という考え方もそのひとつです。
たとえば、「なにやってんの」と発音するとき、笑いながら楽しげに言うこともできれば、問い詰めるように言うこともできます。もちろん冷たく突き放すように言うこともできるでしょう。
このように、同じ言葉でもパラ言語を変えるだけで全く違うメッセージが伝わるのです。
実践例:1on1ミーティングでの活用
金融機関では 1on1 ミーティングがいろいろな場面で行われています。たとえば、こちらの記事では支援システムを活用して幅広い職員が 1on1 を実施しているようです。
1on1 のコツなども色々と紹介されています。しかしその多くは、相手に合わせた言い方に気をつけるだとか、キャリアに関する会話をしようと言った【言語情報】や、相手の目を見て話すとか、話を聞く姿勢を見るといった【非言語情報】に関するコツが多いのではないでしょうか。
今回紹介したように、同じ内容でも話す速さや抑揚など、【パラ言語】が違えば意図が全く違うように伝わってしまいます。大きく失敗すればハラスメントになりかねません。
1on1 のような密室のコミュニケーションでは、とくに相手との関係が重要です。言語や非言語情報だけでなく、パラ言語に気をつけて自分を制御すると、より良いコミュニケーションができるようになるでしょう。
ぜひ試してみてください。
ニッキンONLINE PREMIUM 2024年6月22日掲載 (リンク)
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この記事を書いたメンバー

水本武志
ハイラブル株式会社代表。カエルの合唱や人のコミュニケーションの研究が専門。 あらゆるコミュニケーションを調べたい。生物研究プロジェクト Project Dolittle もやってます。