こんにちは。ハイラブル株式会社、教育事業部の福岡です。
本記事ではスパイダー討論について解説するとともに、スパイダー討論に使えるiPadアプリを紹介していきます!
スパイダー討論とは
皆さまはスパイダー討論について聞いたことがありますでしょうか?
スパイダー討論とはアメリカの教育者A・ウィギンズ氏によって考案された教育手法で、話し合いを「見える化」することで生徒のメタ認知を促し、主体的・対話的な話し合いを促進する効果が期待されています。
スパイダー討論のやり方とは

1. クラスの生徒たちで1つの輪を作り、1つのテーマについて話し合ってもらいます。
先生は話し合いには参加せず、観察者になります。

2. 先生(観察者)は手元に記録用の紙を用意します。
記録用紙には、生徒たちの名前を輪のように並べて書いておきます。

3. 話し合いの間、先生(観察者)は発言をしません。
話し合いでの発言者が代わるごとに、記録用紙の名前と名前の間に線を引いていきます。

4. 出来上がった記録図を生徒たちに見せながら、話し合いの振り返りをしてもらいましょう。
先生は特に評価をせず、生徒たち自身に振り返りを任せるのがポイントです!
話し合いを振り返る観点(ルーブリック)は、大まかに以下の三点に分けられます。
・発表の機会が均等であったか
・お互いの意見を尊重できたか
・話し合いによって課題の解決や深まりがあったか
生徒たちは先生が作成した記録図を手がかりに、これら三つの観点について自分たちで評価します。この点が、スパイダー討論をやるうえでとても重要なポイントです👆
自分たちで振り返り、改善点を考えることで、先生から一方的に授業を教わるのではなく、自分たち自身で授業を作っていく主体性が育まれます。また、クラスメイトが発言できているか、お互いの意見を尊重できているかを意識するようになり、対話的な姿勢も養われていきます。
発言者に偏りがなく、みんなが意味ある形で参加できれば、記録図は「蜘蛛の巣」のような形に近づいていきます。スパイダー討論が目指すのはまさにこの「蜘蛛の巣」のような形の話し合いなのです!
スパイダー討論が目指すのは「蜘蛛の巣」のような形の話し合い
スパイダー討論用のiPadアプリ、equity mapsとは
つづいておすすめiPadアプリ、equity mapsを紹介いたします!
先ほどご紹介した、手書きでスパイダー討論の記録図を作っていくというやり方、ちょっと大変そうですよね……?
ところがこのアプリを使えば、簡単に、きれいな記録図を作成できます!
充実した分析機能も付いていて、生徒たちの振り返り活動をさらに深いものにしていくことができますよ!
それではさっそく、equity mapsを使ってみましょう!

①生徒たちの位置に合わせて、生徒のアイコンを作成します

②画面中央の再生ボタンを押して、話し合いの記録(マッピング)を開始しましょう。
左上のマイクボタンを押すと、同時に話し合いの録音もできますよ!


③生徒が発言し始めたら、その生徒のアイコンをタッチします。そして別の生徒に発言者が変わったら、今度はその生徒のアイコンをタッチします。生徒たちのアイコンの間に、自動で線が引かれていきます!

④話し合いが終わったら、左上のボタンを押して記録(マッピング)を終了します。

お疲れ様です! equity mapsを使って、スパイダー討論の記録図を作成することができました!
Equity mapsはさらに、話し合いの振り返りに役立つさまざまな分析機能も備えています!
例えば、誰が何回発言したか、円グラフと棒グラフで比較することができます! どの生徒の発言回数が多かったか、一目でチェックできますね!

生徒たちの性別を設定しておくと、「Gender Equity」から発言時間、発言回数の男女比をチェックすることもできますよ!
これらの機能はほんの一例に過ぎません!豊富な分析機能を活用すれば、生徒が自らをメタ認知するきっかけを与えていくことができることでしょう!皆さんもequity maps、ぜひチェックしてみてください!
公式サイトは(こちら)
アプリのダウンロードはこちら(iPadのみ対応)
Equity Maps – Standard(300¥) Equity Maps – Premium(1500¥)
ハイラブルのサービス「Hylable Discussion」との比較
ところで、私たちハイラブル株式会社は「対面の話し合い見える化サービス Hylable Discussion」の提供を通して、学校現場での話し合いの「見える化」に取り組んできました。そこで度々、ハイラブルが提供するグラフがスパイダー討論の記録図に似ているとおっしゃっていただく機会がございます。

ハイラブルの「ターンテイク」図(左図)とequity mapsの記録図(右図)
確かに、とてもよく似ていますね! この二つの図には、何か違う点があるのでしょうか?
実はハイラブルの図は、すべて自動で作成されるという大きな特長があります。スパイダー討論では、発言者の間に線を書き込むために先生が観察者になる必要がありました。ハイラブルでは、そのような観察者が必要ないのです!
また、ハイラブルの提供するサービス自体にも、スパイダー討論とは異なる部分があります。というのも、スパイダー討論では「発言者」にのみ注目するのに対して、ハイラブルのサービスでは「発言者以外」にも注目し、話し合いへの参加、貢献を「見える化」しようとしているのです!
スパイダー討論では発言者の移り変わりのみを記録図として残すため、発言を聞いている生徒の相槌など、発言者以外の様子は記録に残せません。
一方、ハイラブルのレポートでは「ターンテイク」だけでなく「重なり量」という指標を設けており、相槌、はげまし、笑いなどのリアクションもデータ化することができます。
これにより「話す」能力だけでなく「聞く」能力も「見える化」し、話し合いへの参加の仕方を振り返ることができるようになっております!
ほかにも、ハイラブルのサービスと、スパイダー討論には以下のような違いがあります。
まとめ
いかがだったでしょうか? ぜひequity mapsアプリをダウンロードして、スパイダー討論に挑戦してみてください!
また、私たちハイラブルのサービスに興味を持っていただいた方はぜひ、フォームからお気軽にお問い合わせください!
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この記事を書いたメンバー

福岡
ハイラブルでアルバイトをしています。 国際政治学を専攻する大学生です。 最近はとても暑いので、冷房の効いた図書館に通っています。