はじめに
こんにちは。ハイラブルでアルバイトをしている大学院生の松本と申します。大学院で教育におけるフィードバックについて研究しています。修士論文の提出まで半年を切り、エンジンをかけはじめました🔥
今回は、これまでハイラブルが実施してきたオンラインセミナーの中から、ハイラブルの製品を使用した先生方から直接お話を聞くことができた貴重なセミナーについてご紹介いたします。
ぜひ楽しんでご覧いただけますと幸いです🐸
セミナーの概要
セミナー名称 :話し合い見える化で子どもが変わり、先生が気づく―4つの小学校における導入実績紹介セミナー
日時 :2023年3月5日 10:30-11:30
場所 :オンライン
ご登壇された先生と紹介した導入事例
小学校1年生でも話し合いが改善
オンライン交流会で子どもたちが自己調整
先生が気づかなかった子どもたちのリーダーシップを発見
子どもたちの自己・他者理解を促進
主催:ハイラブル株式会社
※今回のセミナーでご紹介する小学校様には、2022年度の「EdTech導入補助金」という経済産業省の補助金事業を活用してハイラブルのサービスを導入いただきました。詳細については、ブログ下部のニュースページをご覧ください。
セミナーの流れ
本セミナーでは、以下の目次で進行いたしました。
※弊社および製品の紹介については、本記事では割愛させていただきます。コーポレートサイトをご覧下さい。(弊社代表取締役のメッセージはこちら、製品紹介ページはこちら。)
セミナー内容①:導入実績紹介
導入実績紹介では、弊社の教育事業部部長・中村から事例の紹介を行ない、その後に実践者の先生から補足説明をいただきました。
ここでは、実践者の先生のコメントを中心にご紹介します。
4校の詳しい導入事例に関しては、弊社コーポレートサイト「導入実績」でも詳しくご紹介する予定です。(導入実績はこちら。)
手賀西小・東條先生
特別支援学級や学級担任を初めて持つ先生も使用するなど、全校を上げて活用した。
体育の授業での活用で、体育に自信がなく初期の話し合いでは発話量の少なかった児童が、後半の発話量はグループ内で一番になる積極性をみせた。教師も驚いている。
小学校1,2年生における話し合いでは、話し合いと話し合いの間に「クラス全体でのフィードバック」を行い、フィードバックの見方を教えたり一緒に考えたりすることが重要なのではないかと感じている。
南小・草野先生
「初めての人とのコミュニケーションのコツを掴もう」という課題に対し、分析結果を確認することで、話し合いの質が大きく向上し、自己調整力が伸びた。気持ちの表明、質問や笑い声などの話し合いの質を上げる要素が増えた。
全体として、児童が話すことと聞くことのバランスを気にするようになったことが印象的。特に、数値があることで、先生からの声掛け以上の効果が出たと感じている。
真砂小・藤本先生
今回は一つのグループに着目して、同一集団内でどう役割が変化していくかを分析した。そして、話の内容の質的な分析も同時に行った。
ハイラブルのシステムは、子供達の発話をレコーダーとしてとってあるのが特徴。客観的なデータが得られ、その瞬間でどのような発話をしていたかの質的な分析ができ、有効なシステムだと感じている。
教育工学会での発表(※)もある。
※その後、以下の内容で2023年3月に研究発表しました。
中村祐希, 藤本拓矢「小学校体育における話し合い活動の可視化による児童のリーダーシップの発見」日本教育工学会春季全国大会, 6-S01M2, 2023.
村上小・小野先生
授業では、歴史の三英傑について理解を深めるための話し合いで使用した。その際、「歴史上の人物だったらどんな会話の型になるだろう」と想像したり、自分の会話の型を確認したりすることで、自己・他者理解も促し多角的な活用ができたと感じている。ハイラブルのヘルプセンターで紹介されている話し合いの型(※)も参考になった。
また、子供たち自身で話し方を調整するはたらきも見ることができた。
※小野先生にご紹介いただいた「話し合いの型」に関するヘルプセンターの記事はこちら。
ちなみに、こちらは私が担当した記事になります! お役に立てて嬉しいです🌷
セミナー内容②:実践者からの声と質問
続いて、実践者の先生からハイラブルを実際に使った際の声をご紹介しハイラブルの使用感を共有しました。一部の質問を共有いたします。
ハイラブル菅原
実はたまご型レコーダーは録音だけでなく、中で分析も行なっている。
さらに、それらのデータを細切れにサーバーに送り、サーバー内でも分析して分析結果を表示している。
このシステムにより、即時フィードバックを実現している。
ハイラブル水本
ポイントは、話し合いを三つに分けることによって分かりやすくしたところ。また、どういう話し合いがいいのかは明言せず、事実のみを伝えるようにしている。
今後は、生成AIを利用した文章作成も検討している(ChatGPT)
※こちらの生成AIを利用した文章作成について、リリースされました🎊
ニュース記事はこちら、プレスリリースはこちら
ハイラブル水本
また、「データの批判的な見方が身につく」などの学術的な考察も考えられる。
セミナー内容③:質疑応答・意見交換
質疑応答では、様々な質問と意見交換がなされました。ここでは、いくつかの話題を取り上げてご紹介します。
当日参加者
ハイラブル水本
ハイラブル中村
当日参加者
藤本先生
また、自己分析・集団の状態をフィードバックしながら合意形成が図れるような対話を目指してほしい。話し合いでは、何も考えずにその場にいるだけというケースも少なくない。
ハイラブルのフィードバックをみると、仲間の考えをよく聞くようになる。
また、「発話量が多いからよい」というわけではない。一人一人発話量やターンテイクなどの型が変わったときの背景を見ていく必要がある。
ハイラブル中村
東條先生
そのような気づきに価値づけし、それを全体で共有することで、フィードバックの促進になる。さらに二回目に向けてどういう風にした方がいい?という促しをすることで、「しゃべりなよ」といった促しができるようになるケースもある。
セミナー内容④:終わりに
登壇された先生方からのコメントと弊社取締役2名からの挨拶にて、セミナーを終了いたしました。
東條先生
PTAや地域の方にも使っていただくことで学校教育理解の足掛けになったのではと思う。
草野先生
他校のオンライン交流 ありがとうございました。
藤本先生
小野先生
見える化により子供たちの自覚がなされて、話しやすくなっていると思う。
ハイラブル菅原
ハイラブル水本
弊社のサービスは結果を出すだけでなく、データを見て考えたりチームをよりよくしていったりするための材料となることが特徴。これからも、子どもたちの自ら考える力を伸ばしていくサービスを続けていきたい。
セミナー後:アンケート
セミナー後に参加者にご協力いただいたアンケートでは、様々なお声をいただきました。こちらも一部抜粋しご紹介します。
セミナーの内容で実際のご自身のお仕事にお役に立った部分
「実際の授業に活かせるネタが見つかった」
「実際の事例を伺って、理解度があがりました。」
セミナーで印象に残ったこと
「話し合いが可視化されることの有効性が印象に残っています。」
「小学校の現場で、どのように使われているのかが分かったところ」
終わりに
今回は、2023年3月5日に実施いたしました「話し合い見える化で子どもが変わり、先生が気づく―4つの小学校における導入実績紹介セミナー」について、当日の様子をご紹介いたしました。
本セミナーの開催時間は1時間でしたが、1時間とは思えないほどたくさんの情報を手に入れることのできるセミナーだったなと思います。ここまで読んでくださりありがとうございます!
私自身にとっても、先生方からリアルな使用感を伺う事ができ大変有意義な時間でした。
私が執筆に関わっているユーザーさま向けのハイラブルレター(メールマガジン)や、ヘルプセンターの記事をご活用していただいていることを肌で感じることができ、身が引き締まる思いです。
これからも、ヘルプセンター・メールマガジン・ブログをはじめとする様々な活動を通してハイラブルのことをより知ってご活用いただけるよう、精進していきます!🐸
参考リンク
柏市立手賀西小学校への導入についてはこちら
小金井市立南小学校への導入についてはこちら
新潟市立真砂小学校への導入についてはこちら
村上市立村上小学校への導入についてはこちら
効果報告レポートについてはこちら
#話し合い見える化 #教育現場 #コミュニケーション改善 #EdTech #発話量分析 #授業改善 #メタ認知 #ハイラブル
この記事を書いたメンバー
松本
アルバイトをしている大学院生です。
フルーツが大好きで、ドライフルーツをkg単位で購入しています。